みなさんお疲れ様です。
Unityも使える環境なので今回から数回VVolsの記事を記載していきます。
なお、VVolsの記事はVMware社からもいくつか出ています。下記を読むとより理解が深まると思います。
【参考記事1】
VMware vSphere Virtual Volumes (VVols) のご紹介 - Japan Cloud Infrastructure Blog - VMware Blogs
【参考記事2】
【VVolsとは?】
VVolsはvSphere 6.0系から搭載された機能です。
簡単に言うと「ストレージの管理負荷を下げるためにvSphere側からAPI経由でストレージを管理しようぜ」的な機能かと思います。
通常、vSphereは接続されているストレージのことなど知ったこっちゃないのですが、ストレージが提供するAPIアクセスポイントに対してAPIを叩くことで、ストレージの情報をvSphere側が認識したり、vSphere側からストレージに実行命令を投げたりすることができます。(この機能はVAAIと言いますが、VVolsはVAAIをより進化させた機能かなと思っています。)
vSphere 6.0が出た時に「仮想マシン毎にSnapshotが取れる」なんて宣伝を聞いて「おぉすげー!」と驚いたのが懐かしいです。
【VVols機能利用の要件】
VVols機能利用のためには大きく下記3点が必要となります。
①ストレージがVVols機能をサポートしていること
②VASAプロバイダー(後述)がストレージに内臓されているか、VASAプロバイダー用の仮想マシンが稼働していること
③ライセンスがvSphere Standard以上であること
個人的にvSphereのライセンスはStandardでもOKなのが意外でした。
【VVols概要】
VVolsの理解のためには「VASAプロバイダー」「プロトコルエンドポイント」という2つの用語を知っておいて下さい。
1) VASAプロバイダー
ストレージに実装された機能をvSphere側から把握するためのアクセスポイント。
vCenterからストレージAPIを叩くときに使用する窓口。
VASAプロバイダーは仮想マシンとして提供されることもありますし、ストレージに内臓されていることもあります。(私が今まで触った中では、IBM/Lenovo Storwize系は別途仮想マシン構築が必要、3par・Unityはストレージ内臓でした。)
2) プロトコルエンドポイント
ストレージ側でESXiとのI/Oを行うアクセスポイント。
では実際にVASAプロバイダーやプロトコルエンドポイントがどのように構成されるかを下記の表にまとめます。VASAプロバイダーが ①ストレージ内臓パターン と ②仮想マシン別立てパターン の2パターン紹介します。
①ストレージ内臓パターン
②仮想マシン別立てパターン
恐らくどのエンジニアもVASAが仮想マシンで別立てされると専用の可用性設計等が増え面倒だと感じるはずです。ストレージと組み合わせてVVolsをお客様に提案する場合は、3parやUnityなどVASAプロバイダーがストレージに内臓されているベンダーのものを選ぶのが得策かと思います。
次回はVVolsについてUnity と vSphere Web Clientの画面を見ながら解説をしてゆこうと思います。
本日は以上です。ありがとうございました。