皆さまお疲れ様です。
直近で vSphere Data Protection 6.1.5 の検証をする機会があったのですが、vSphere Web Client でデプロイをするとなぜか下記のエラーが発生し、デプロイが進まない事象に遭遇しました。
「OVFパッケージは無効な証明書で署名されています」
証明書を見てみると、、、なんと有効期限が2017年9月8日ではありませんか!
というわけで、証明書の有効期限切れが原因でデプロイに失敗します。
デプロイを行うためには、OVFツールでOVFの再構成を行う必要があります。
https://my.vmware.com/jp/web/vmware/details?productId=352&downloadGroup=OVFTOOL350
Windows端末にインストールし、以下のコマンドを実行してOVFの再構成を行います。インストールしただけでは、OVFツールのパス設定がされていないため、フルパスでコマンドを実行しています。
なお、この時デスティネーションのovaファイル名はVDPに設定しようと考えている仮想マシン名に合わせるようにして下さい。
# OVFの再構成
"C:\Program Files\VMware\VMware OVF Tool\ovftool.exe" -acceptAllEulas [ソースのovaファイル名] [デスティネーションのovaファイル名]
例) "C:\Program Files\VMware\VMware OVF Tool\ovftool.exe" -acceptAllEulas D:\vSphereDataProtection-6.1.5.ova D:\vSphereDataProtection-6.1.5-ver2.ova
# 実行結果
Opening OVA source:D:\vSphereDataProtection-6.1.5.ova
Opening OVA target:D:\vSphereDataProtection-6.1.5-ver2.ova
Writing OVA package:D:\vSphereDataProtection-6.1.5-ver2.ova
Transfer Completed
Completed Successfully
OVFの再構成後、下記のように「証明書が存在しません」という状態となり、デプロイを引き続き行うことが可能です。
但し、先ほど赤字で記載をした通り、デプロイ時の仮想マシン名は再構成したOVAファイル名と合わせるようにして下さい。そうしないと、下記画面で証明書検証エラーとなり先に進めません。
なお、vSphere Data Protection は vSphere 6.5 が最後のサポートとなり、以降のバージョンではVDPが提供されなくなります。End of Techinical Guidance は 2022/3/12 となるため、今後仮想環境のバックアップをVDPで提案するのはあまりお勧めできないかと思います。
(勿論、上記踏まえてコストの関係でVDPを採用されるお客様であれば別ですが。)
本日は以上となります。ありがとうございました。