仮想化エンジニア奮闘記

Citrix や VMware といったサーバー・デスクトップ仮想化の最新技術や設計情報の検証結果を共有します。(本ブログは個人のものであり、所属する会社とは関係ありません。)

vSANやるぞー!(11)-メンテナンスモード移行

皆さまお疲れ様です。

すっかり放置していたvSANの残りの記事を書いていきたいと思います。

 

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※本記事はvSphere 6.5、vSAN 6.6.1 で検証を行っています

 

vSANクラスタ配下のESXiをメンテナンスモードに移行する場合、下記のように3つの方法から1つを選択することになります。

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まずはそれぞれの方式について説明をしてゆきます。

1) 「すべてのデータを他のホストに退避する」

メンテナンスモードにするESXiが持つデータを他のESXiにコピーするモードです。

下記の図のようなイメージとなります。

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勿論この方式では全データを移動するため、

①メンテナンスモード移行までに時間がかる

②ESXiが3台構成では使えない (vmdkのコピー先ホストがないため)

、、、などの制約があります。②の制約があるためESXi3台構成ではこの方式は利用せず、2) or 3) を利用することになります。

 

 

2) 「他のホストからデータにアクセスできることを確認する」

FTT=1以上の仮想マシンで、メンテナンスモードにしないESXiに格納されたvmdkへのデータ経路が確保されていればデータ移行をしないモードとなります。

但し、FTT=0の仮想マシンがメンテナンスモードにするESXi内にあった場合は、vmdkが別ESXiにコピーされます

ESXiを一時的にメンテナンスする場合などに活用できるモードです。

下記の図のようなイメージとなります。

【FTT=0の場合】

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【FTT=1の場合】

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3) 「データを退避しない」

メンテナンスモードにする時、データコピーを行わないモードです。

FTT=0の仮想マシンが格納されたESXiをこのモードでメンテナンスモードにすると、仮想マシンにアクセスができなくなります。

個人的に、停電対応等でESXiを全台シャットダウンするときはこのモードでメンテナンスモードにすればよいかなと考えています。

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それではここからメンテナンスモード移行の挙動を見てみましょう。

 

①Step 1 ESXi3台構成の時のメンテナンスモード移行

 1) 初期状態。vmdkはESXi#1とESXi#2にいます。

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[すべてのデータを他のホストに退避する]

2) ESXi#1をメンテナンスモードにします。方式は「すべてのデータを他のホストに退避する」です。

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3) ESXiが3台のため、下記のエラーが出てメンテナンスモード移行に失敗しました。

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[他のホストからデータにアクセスできることを確認する]

4) 続いては「他のホストからデータにアクセスできることを確認する」にて行います。

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5) メンテナンスモードへの切り替えが完了しました。

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6) 仮想オブジェクトを見ると、「再構築なしで低下した可用性-遅延タイマー」という表示に変わっています。コンポーネントの状態も「なし」というステータスに変わりました。

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7) CentOSは問題なく動作しています。

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[データを退避しない]

8) それでは最後「データを退避しない」にてメンテナンスモードにします。

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9) メンテナンスモードへの切り替えが完了しました。

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10) 「仮想オブジェクト」の表示は「他のホストからデータにアクセスできることを確認する」と同じです。

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11) CentOSは問題なく動作しています。

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②Step 2 ESXi4台構成の時のメンテナンスモード移行

4台構成では3台構成時に確認できなかった「すべてのデータを他のホストに退避する」方式を確認します。

 

[すべてのデータを他のホストに退避する]

1) 初期状態。vmdkはESXi#1とESXi#2にいます。

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2) ESXi#1をメンテナンスモードに移行します。方式は勿論、「すべてのデータを他のホストに退避する」です。

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3) 下記のようにESXi 4台構成ではコンポーネントの再同期が行われます。

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4) 「仮想オブジェクト」欄を見てみると、ESXi#4がWitnessとなり、ESXi#1→ESXi#3への再構成が行われていることが分かります。

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5) 勿論、メンテナンスモード移行中もCentOSは稼働し続けています。

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6) コンポーネントの再同期が完了し、ESXi#1がメンテナンスモードに移行しました。

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それでは本日は以上となります。ありがとうございました。