仮想化エンジニア奮闘記

Citrix や VMware といったサーバー・デスクトップ仮想化の最新技術や設計情報の検証結果を共有します。(本ブログは個人のものであり、所属する会社とは関係ありません。)

vSANやるぞー!(14)-vSANをiSCSIターゲットに②

皆さまお疲れ様です。
だいぶ間が空いてしましたが、vSANデータストアをiSCSIターゲットとして公開する機能を紹介します。

 

前回のiSCSIターゲットの記事時点では、vSANの最新バージョンは6.6.1でクラスタソリューションに関しては物理のOracle RACのみがサポートされておりました。

 

 

、、、が、別の記事でvSAN 6.7がリリースされたことを記事にしました。

vSAN 6.7ではWSFCでvSAN iSCSI Targetを利用することがサポートされているため(物理・仮想どちらも)、本記事ではせっかくなのでvSANクラスタ上のWindows ServerでiSCSI TargetをWSFCの共有ディスクにしようと思います。

 

 

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※本記事はvSphere 6.7、vSAN 6.7 で検証を行っています

 

 

iSCSIターゲットの構成

 今回の記事では下記のような構成を目指します。

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◆vSANクラスタでのiSCSIターゲットの設定

1) 既定ではvSANクラスタでのiSCSIターゲットサービスは無効化されているため、「設定」タブ→「iSCSIターゲットサービス」からiSCSIターゲットサービスの有効化を実行します。

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2) まずはiSCSIターゲットサービスを有効化します。iSCSIターゲットサービスを提供する既定のVMkernelを選択し、iSCSIメタデータのストレージポリシーを選択し(実データはLUN毎に設定ができます)、「適用」を実行します。

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3) 下記の画面に表示が変わるため、「追加」を実行してみましょう。

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4) エイリアスとストレージポリシーを選択し、「OK」を実行します。

(VMkernelやTCPポートは必要に応じて変更します。)

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5) iSCSIターゲットができました。IO所有者のホスト、、、というのがiSCSIターゲットとしてIOを行うESXiとなります。

iSCSIイニシエータ側では、iSCSIターゲットサービスを有効化したvSANクラスタ内の複数ホストを設定することが可能ですが、IOを行うのは1ホストとなります。

vSANのiSCSIターゲットは複数パスでラウンドロビン構成にはできず、Active / Standby構成となります。vSAN 6.7ではホストをメンテナンスモードにしたり、再起動したりするとI/O所有者のホストが変更になるようです。(過去のバージョンではメンテナンスモードではI/O所有者が変わらなかったりしたそうです。)

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6) 続いて、LUNを作成します。「vSAN iSCSI LUN」の「追加」を実行します。

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7) iSCSI LUNに適用するストレージポリシーとLUNのサイズを入力し、「追加」を実行します。(これはデータ用のLUNとして追加しました。)

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8) 下記のようにLUNが新たに追加されました。

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9) 同様にクォーラム用のLUNも追加しました。

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10) ちなみに、許可されたイニシエータではどんな設定があるかというと、、、

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11) iSCSIターゲット単位で接続を許可するイニシエータを設定できます。今回は許可するイニシエータの制限はかけません。

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iSCSIターゲットへの接続

というわけで、続いてiSCSIターゲットに接続します。vSANの記事のため、iSCSIの詳細な設定キャプチャは省きます。

Windows Server 2016には機能としてフェイルオーバークラスタリングMPIOを導入しています。

1) まず、MPIOiSCSIバイスのサポートを追加します

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2) iSCSIイニシエータ側ではvSAN iSCSI TargetのVMkernelを設定しています。可用性を確保するためvSANクラスタ内のESXi3台を全て指定してみました。

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3) ターゲットが検出されたことを確認します。

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4) 負荷分散のポリシーは「フェイルオーバーのみ」に設定します。

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5) OSからディスクが見えるようになりました。この後フォーマットを行い、ドライブとしてOSから認識できるようにしています。

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◆WSFCの作成

さて、それではWSFCを作成していきましょう。

諸事情でADがないのでWindows Server 2016からできるようになったワークグループ下でのWSFC構成を取ってみたいと思います。

1) クラスターを作成します。事前にhostsにノードの情報を追加しておきます。

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2) アクセスポイントの設定を行います。

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3) この画面ではそのまま「次へ」を実行します。

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4) そのまま「完了」を実行します。

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5) クォーラム設定を行い、ディスクがオンラインになっていることを確認します。

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6) このような形でvSAN iSCSI Targetで公開しているLUNがWSFCクラスタに所属するディスクとして作成されました。

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さて、本日は以上となります。次回はiSCSI Targetに関する障害時の挙動についてみて行こうと思います。

それではありがとうございました。