仮想化エンジニア奮闘記

Citrix や VMware といったサーバー・デスクトップ仮想化の最新技術や設計情報の検証結果を共有します。(本ブログは個人のものであり、所属する会社とは関係ありません。)

やはりVDIは高い、、、そんなあなたにRPA(Remote PC Array)!

皆さまご無沙汰しております。

今日はVDIが高いと思っている方向けの製品紹介の記事となります。

 

 

1. VDIってやっぱり高い

さて、私のブログを読んでくださっている方の中には

「VDIを導入したことがある!」

「VDIの導入を検討していた!」

というSIerさん、ユーザー企業のご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

Windows 7の延長サポートが2020年1月14日まででWindows10化しないといけない、、、

働き方改革の一環として、社外から使えるPC環境を経営層から要望されている、、、

などの理由から、VDI (やDaaS) を検討されている方も多いのかなと思っています。

 

かくいう私もCitrixなどの記事を書いたりしているくらいなので、SIerとしてVDIの提案や導入はちょこちょこやっているのですが

 

 

VDI、、、本当に高いですよね (震)

 

 

そう、VDIは色々購入するものが必要で、費用がかさむのです。

購入するものを考えてみましょう。

 

【ハードウェア】

・VDI用にCPUやメモリを潤沢に積んだサーバ。環境が大きくなると、管理用のクラスタを分けることもあり、よりサーバが多く。。。

・HCIでない場合は共有ストレージ。パフォーマンスが必要な場合はAll Flash。。。

・StoreFront や Connection Server を負荷分散するためのロードバランサ。。。(これはNLBを利用する手もありますが)

 

【ソフトウェア】

・仮想化基盤用のソフトウェア。vSphere や vCenterなど。

・HCIの場合はSDSソフトウェア。vSAN や Nutanix など。

・OSライセンスのVDA。しかも買い切り型ではなくサブスクリプション。。。

・VDI用の同時接続ユーザーライセンス。Horizon や XenDesktopなど。

 

などなどハード・ソフトともに購入するものが多く、

たかだか百ユーザー程度でも軽く1千万という単位で費用がかかってきます。

 

特に中小企業でVDIを利用するユーザー数が少ない場合

明らかに導入によるメリットよりもコストが高すぎて導入に踏み切れませんよね。

 

「ユーザーに使わせるためのPCなのになんでそんな高いんだ!」という意見。

ごもっともです。

 

一方、スモールスタートができる クラウドやDaaS を検討すると

「CPU・メモリ・ディスクが固定されていたり、自由にアプリケーションが入れられなかったり、社内システムとの連携に難があったりする。」

という壁に当たってしまうこともあるのではないでしょうか。

 

そんな方に今日オススメしたい製品があります!

 

 

2. Remote PC Array (RPA)

前置きが長くなりましたが、それがタイトルにもあるRPAです。

RPAといっても、Robotic Process AutomationではなくRemote PC Arrayの略です。

 

仮想デスクトップに強い アセンテック社 が、シンクラに強い Atrust社 とタッグを組んで開発した製品で、似たコンセプトの製品としてはHPE Moonshotが挙げられます。

 

Remote PC Array:リモートPCアレイ - アセンテック

 

製品について簡単に説明すると、1Uのシャーシの中に

・物理PC(カートリッジ) 20台分

・管理モジュール (Atrust Chassis Manager)

・ネットワークスイッチ (RPA Switch)

がまとめて入っているアプライアンスです。

 

シャーシに入っているカートリッジは下記の2タイプから選択ができます。

一般的な Officeなどの用途で使用する分には十分なスペックを備えているかと思います。

Celeron 1.58GHz * 2 Core、4GB DDR3 Memory、64 or 128GB SSD

Celeron 2.00GHz * 4 Core、8GB DDR3 Memory、128GB SSD

 

このRPA、VDIに比べて以下のようなメリットを享受することができます。

・VDIほど高い費用がかからない。

 なぜなら、、、

 ー 仮想化基盤用のソフトウェアが不要。

 ー 物理PCなのでVDAライセンスが不要。(これは嬉しい!) (※)

 ー VDI用のライセンスも使い方によっては不要。

 ー アプライアンスかつ構成がシンプルなのでSE作業費も抑えられる。

・20台からのスモールスタートが可能。拡張が容易。

 最初1シャーシ 20台から、必要に応じてシャーシを増やす。

・構成がシンプル

 なのでお客様にとって、システム構成がブラックボックス化しない。

※Connection ServerやDelivery Controllerなどのコネクションブローカーを利用せずに接続元端末とカートリッジを1:1で固定接続する場合は不要な想定ですが、OSや条件によってはVDAが必要となる場合もあるため必ず確認は行って下さい。

 

つまり、RPAはVDIほどお金をかけず、VDI(っぽい)環境を作れる製品なのです。

VDIは完全にコストオーバーだけれども、RPAであれば中小企業のコスト感にも合ってくるのではないかなと思います。

 

また、アセンテック社ではセコムトラストシステムズ社に7,700台の導入実績もあり、数十台の小規模環境から数千台の中規模環境は実績としてカバーしているようです。

 

一方で、結局は物理PCであるため導入に際して以下を検討する必要があります。

Windows 10イメージのインストール方法を検討する必要があります。1台1台手作業でインストールするのは時間がかかるため、Symantec Ghost使うとかWindows Deployment Services(WDS)使うとか。ちなみに、CitrixのPVSも使えます。

・ユーザーが接続する際の振り分け方法を検討する必要があります。一番簡単なのは「あなたはこのホスト名にRDPしてね」とユーザーとカートリッジを1対1で紐付ける方法です。

・ただ、上記の場合筐体やカートリッジが壊れた場合の再割り当て方法を検討する必要があります。例えばDNSでユーザーが接続するホスト名に対し、予備のカートリッジに振ったIPを付け替えてあげるなどです。

・ユーザーデータの保管方法を検討する必要があります。ユーザーが自分のカートリッジのSSDにデータをためていった場合、カートリッジが壊れたらデータが消えます。なので、「共有フォルダにデータは入れてね」という運用にするか、「移動ユーザープロファイル」や「フォルダリダイレクト」を使用するなどが考えられます。

・パッチ適用やアプリケーションバージョンアップなど、定期的なメンテナンスをどのように行っていくか検討する必要があります。パッチはWSUS、アプリケーションは手動更新やGPOで対応などです。私自身あまり詳しくありませんがGhostやWDSでマスターイメージ更新してそれを再配信できるのであれば、それでもよいかもしれません。

 

以上のように、色々と設計段階で検討することはあるものの、コストを踏まえるとRPA採用をロックアウトする要因にはなりづらいのかなと思います。

 

デスクトップというとどうしてもVDIやDaaSという単語が出てきてしまいますが、そんな難しい仕組みなんていりません! 笑

システムはシンプルであるほどいいのです!

 

VDIを検討されており、VDIの価格に絶望した方の中で、「オンプレミスは絶対ダメ」という会社でなければ一度検討してみてはいかがでしょうか?

 

それでは本日は以上となります。

ありがとうございました。